キーマンインタビュー

低負荷でDBの完全なログを取得する「PISO」

独自技術「DMA」が実現するCPU負荷1%での完全な操作ログ取得

石井洋一氏
株式会社インサイトテクノロジー
代表取締役社長
石井洋一氏

株式会社インサイトテクノロジーは、1995年に日本オラクルから3人のエンジニアがスピンアウトして設立した。特にOracle Databaseに関しては非常に高い技術と経験を持っており、データベースのリーディングカンパニーとして高品質な製品とサービスを提供している。また、Oracle Databaseの細部まで検証を行い、情報を配信するメールマガジン「おら! オラ! Oracle」を配信しているのも同社だ。
創業後まもなくデータベース管理ツール「Performance Insight」をリリースし、Oracle Databaseの専門家集団によるコンサルティングサービスとともに展開。確実な成果の出るコンサルティングは多くの需要を得てきた。
2004年には相次ぐ情報漏洩事件を受けてデータベースセキュリティの需要が高まったのを受け、情報漏洩対策ソリューションとして「PISO」を開発、提供を開始した。その後、急速にシェアをのばし、2008年からは2年連続シェアNO.1を獲得。2009年には47.9%と圧倒的なシェアを獲得している。
導入実績は300社。この中には大手企業が数多く含まれている。大規模データベースでも採用されるのは、「PISO」がデータベースに負荷をかけずに全ログを取得できるという大きな特徴があるからだ。ネットワークからアクセスログを取得するなど、パフォーマンスへの影響を小さくする手法は存在するが、完全なログが取得できないという欠点がある。この問題に「技術」で真っ向から取り組んだのが「PISO」なのだ。
「DMA(Direct Memory Access)という独自手法を採用し、Oracle Databaseのメモリエリアから直接アクセスログを取得しています。メモリから取得することで、Zero Disk I/Oでのログ取得を実現し、データベースサーバ及びアプリケーションなどへの影響を極小化しています。また、全ての操作はメモリを経由しますから、完全なログが取得できます。」と代表取締役社長の石井洋一氏は語る。
さらに、一度記録したSQL文は自動的に4byteに変換するなど、データ圧縮も自動的に行われる仕組みだ。一般ユーザーのみならず、特権ユーザーの操作ログも完全に取得されるため、昨今問題となっている特権ユーザー経由での情報漏洩事件にも対応できる。
PISO」の標準サービスは、監査ログの記録、警告、検索の3つだ。分析レポート機能もオプションで提供。監査ログ管理サーバにはOracle Databaseが導入されており、大量のデータを迅速に扱うことができる。事前に監視ポリシーを設定しておけば、不審な利用があった場合にリアルタイムで警告を出すこともでき、JSOXへの対応などに加えて、疑いのあるアクセスをいち早く検出する仕組みとして、特権IDを利用した情報漏洩対策としても十分活躍してくれるはずだ。

PISOによるDB監査方法


わかりやすいGUIと迅速な対応が期待できる純国産ソフトウェア

もう1つ、「PISO」には大きな特徴がある。それは純国産ソフトウェアであるということだ。海外製品のローカライズ版との大きな違いとして、インターフェースの使いやすさと、サポートの手厚さが挙げられる。
「日本企業は、きめ細かい対応を要求します。『PISO』はインターフェースで、わかりやすさを追求し、ITプロではない人にも使いやすくしました。見やすいとよく評価されます」と石井氏は語る。GUIを使うことで、警告情報の監視はもちろん、アクセスしたユーザーの特定や操作の詳細も数クリックで確認できる。また、パトランプやメール、SNMP TRAP、syslog/EVENT LOGによる警告も可能であるため、他社の統合ログ管理ツールや統合運用管理ツールなどと連携させることも可能だ。
開発も完全に自社で行っているため、トラブルやバージョンアップには迅速に対応できるのも強みだ。対応するデータベースは、商用UNIX版、Linux版、Windows版のOracleに加えて、SQL Server、Symfowareと幅広く、Oracle Database 11gにも発売と当時に対応した実績がある。「実は、開発時にはAudit機能など既存手法を使ったパターンも作りました。当時は、問題は承知の上でそれを使うしかないと思われていましたが、やはり我々は納得できなかったのです」と石井氏。技術に自信とプライドを持ち、徹底的に追求するという持ち味が、ユーザーの安心と信頼につながっているのだ。
今後の展開として、中国でのOEM販売などアジア市場への進出が計画されている。また、Oracle Databaseのスペシャリスト集団としての活動も活発に行いたいという。「オラクルには、データベースのリーダーカンパニーとして革新的なテクノロジーと製品を今後も出して欲しいですね。私たちはそれをお客様にどんどん紹介していきたいのです」と石井氏は語る。また、データベースに関する情報発信の充実や、情報共有できる場の拡充も目指しているという。「すでに『おら! オラ! Oracle』という、オラクル自身も行わないような検証に取り組んだ情報を発信するメールマガジンを発行していますが、データベース技術者に有意義な情報を提供できる企業でありたいと考えています」と石井氏。さらなる活躍が期待できそうだ。

企業プロフィール

株式会社インサイトテクノロジー

卓越したOracle DatabaseおよびOracle Application Serverの技術力と経験を武器に、データベースのリーディングカンパニーとして、データベース周りを快適に、安全にするサービスを展開。圧倒的な技術で支持を得ているデータベース監査ツール「PISO」の他、データベースパフォーマンス管理ツール「Performance Insight」も手がけている。

http://www.insight-tec.com/